最高裁判例詳細
| 事件番号 | 昭和23(れ)278 |
|---|---|
| 事件名 | 横領 |
| 裁判年月日 | 昭和23年6月8日 |
| 法廷名 | 最高裁判所第三小法廷 |
| 裁判種別 | 判決 |
| 結果 | 棄却 |
| 判例集等巻・号・頁 | 集刑 第2号333頁 |
| 原審裁判所名 | 仙台高等裁判所 |
| 原審裁判年月日 | 昭和23年2月4日 |
| 判示事項 | 横領罪における不法領得の意思の否認と刑訴第三六〇條第二項 |
| 裁判要旨 | 横領罪が成立するには不法領得の意思の存在を必要とすること、所論の通りである。また、本件被告人が原審公判廷において、原判示金員の費消は被害者Aの承諾の上である旨辯疏して、不法領得の意思を否認したことは、原審公判調書によつて明かであり、原判決の證據説明にもあらわれているところであつて、これ亦所論の通りである。然しながら原判決は、被告人の不法領得の意思を認定し得べき何等の證據をも示さずに、右のような被告人の供述のみから横領罪の認定をしたのではなく、被害者Aが第一審公判廷に於て證人として陳述した原判示事實に照應する横領被害顛末の證言、即ち被告人が辯解するように、金員費消の承諾を與えた事實はないという内容の供述と前記被告人の供述とを綜合して横領の事實を認定しているのである。論旨は、原判決が右の被告人の辯疏を何故に無視したのであるかの理由を説示しなかつたことを攻撃しているけれども、これは刑事訴訟法第三六〇條第二項にあたる場合ではないから、その必要はない。 |
| 参照法条 | 刑法252條,刑訴法360條2項 |