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最高裁判例詳細

事件番号 昭和23(れ)370
事件名 常習賭博
裁判年月日 昭和23年7月29日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
裁判種別 判決
結果 棄却
判例集等巻・号・頁 刑集 第2巻9号1067頁
原審裁判所名 高松高等裁判所
原審裁判年月日 昭和23年3月15日
判示事項 一 所謂賭博常習者の意義
二 賭博の前科と常習賭博の認定
三 憲法第三七條第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」
四 共同被告人相互間に不公平な結果を来たす判決と憲法第三七条第一項
五 刑訴法第三六〇條第二項のいわゆる「法律上犯罪ノ成立ヲ阻却スベキ原由タル事實上ノ主張」
裁判要旨 一 所謂賭博常習者とは、賭博を反覆累行する習癖あるものをいうのであつて、必ずしも博徒又は遊人の類のみを指稱するものではない。
二 被告人が賭博罪で八幡濱區裁判所で、昭和一八年四月一六日罰金六〇圓に、同年一一月六日罰金一五〇圓に、昭和二一年二月二三日罰金八〇〇圓に各處せられ、更に昭和二二年八月二七日本件賭博罪を犯したという事跡に鑑み、被告人を賭博常習者と認定しても、經驗則に反しない。
三 憲法第三七條第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは、構成その他において偏頗の惧なき裁判所の裁判を意味するのであつて、具體的事件につき、直接裁判の内容そのものの公平を保障したものと解すべきではない。
四 共同被告人に対する裁判が、各被告人相互の関係において、かりに、事実の認定又は量刑上権衡を失し不公平な結果を来たすことがあるとしても、その裁判を憲法第三七条第一項に違反するものとはいえない。
五 刑訴法第三六〇條第二項にいわゆる「法律上犯罪ノ成立ヲ阻却スヘキ原由タル事實上の主張」とは、犯罪構成要件に關しない事實でしかもその存在が法律上當然に犯罪の成立を阻却すべきものを主張することを意味し、犯罪構成要件である事實そのものに關する法律上の見解を陳述することは、これに該當しない。
参照法条 刑法186條1項,憲法37條1項,刑訴法360條2項,刑訴法410條20號