最高裁判例詳細
| 事件番号 | 昭和23(れ)668 |
|---|---|
| 事件名 | 強盗未遂 |
| 裁判年月日 | 昭和23年10月26日 |
| 法廷名 | 最高裁判所第三小法廷 |
| 裁判種別 | 判決 |
| 結果 | 棄却 |
| 判例集等巻・号・頁 | 刑集 第2巻11号1405頁 |
| 原審裁判所名 | 仙台高等裁判所 |
| 原審裁判年月日 | 昭和23年4月1日 |
| 判示事項 | 一 強盜罪における脅迫の程度 二 第二審公判廷において檢事が第一審判決記載事實の通り被告事件を陳述したことの當否 三 強盜傷人の公訴事實につき強盜未遂を認定した場合傷人の點につき無罪を言渡すことの要否 |
| 裁判要旨 | 一 原判決舉示の證據を以てすれば、本件被告人の所爲は、被害者の反抗を抑壓するに足る脅迫行爲を以て強盜をしようとしたものであるという事實が證明できるのであるから、原判決がこれに對して強盜未遂罪の罰條を適用したことは相當である。 二 刑事訴訟法第三四五條第一項は、「檢事ハ被告事件ノ要旨ヲ陳述スヘシ」というのみであるから、苟くも被告事件の要旨である限り、これを如何様に陳述するも差支えなく、本件の原審公判廷に於て、檢事が第一審判決記載事實の通り被告事件を陳述したことを以て違法とすべき何等の理由もない。のみならず本件に於ては、第一審が公訴事實中の或る部分を無罪とし、而かも控訴は被告人から申立てられたのであるから、第二審における公訴の目的物は第一審が有罪と認定した部分に限局されるわけである。かような場合に檢事が、第一審判決記載事實の通り被告事件を陳述することは寧ろ當然であつて、所論のように裁判權と檢察權との職責を混淆する違法があるとは認められない。 三 強盜傷人罪は、強盜又は強盜未遂行爲の結果的加重犯であるから、公訴事實(強盜傷人)と判決で認定した事実(強盜未遂)との同一性は失はれていない。強盜傷人という公訴事實につき強盜未遂罪を認定した以上、強盜傷人について無罪を言渡すべきいわれはない。又傷人ということは、強盜傷人罪の一部分であつて、獨立の一罪として起訴されているのではないから、傷人の點のみにつき無罪を言渡す必要もない。 |
| 参照法条 | 刑法236條,刑法240條,刑訴法345條1項,刑訴法362條 |