最高裁判例詳細
| 事件番号 | 昭和23(れ)525 |
|---|---|
| 事件名 | 強盗予備、銃砲等所持禁止令違反 |
| 裁判年月日 | 昭和23年9月21日 |
| 法廷名 | 最高裁判所第三小法廷 |
| 裁判種別 | 判決 |
| 結果 | 棄却 |
| 判例集等巻・号・頁 | 刑集 第2巻10号1213頁 |
| 原審裁判所名 | 大阪高等裁判所 |
| 原審裁判年月日 | 昭和23年3月13日 |
| 判示事項 | 一 銃砲等所持禁止令にいわゆる「所持」の意義 二 實質上憲法違反の問題とならない事項についての憲法違反の主張と小法廷による審判 |
| 裁判要旨 | 一 銃砲等所持禁止令にいわゆる「所持」とは自分の支配し得べき状態に置くことをいうのである。他人から預つた物で自己の所有に屬しないということは「所持」ということの妨とならない。論旨にいう樣に人から預つて自宅の水屋の引出に入れて置いたという行爲は其れ丈けで右「所持」に該當するのである。父と同居して居り父の家であつても自分が預つて自分で引出に入れて置いたものである以上自分で支配し得る状態にあつたといえるから「所持」というに差支へない。 二 論旨は憲法違反という語を使用して居るけれどもこれは前記法律にいう所持という語を誤解して被告人の行爲が右「所持」に該當しないと主張し、それを前提として罪とならない行爲を罰した原判決は違憲だというのである。其故被告人の行爲が罪となるべきものであるならば論旨と雖憲法違反とはいわない趣旨であることが明らかである。從つて原判決か論旨にいう憲法違反であるか否かは被告人の行爲が罪となるべきものであるか否かによつてきまることでありこれは前記法律の「所持」に被告人の行為が該當するか否かの問題であるから結局右法律にいう「所持」の解釋の問題であつて憲法上の問題ではない。こういうのは假令論旨中に憲法違反という語が使用されて居ても裁判所第一〇條第一號にいう「處分が憲法に適合するかしないかを判斷するとき」というに該當しないと思うが(蓋しここで判斷すべきことは前記(所持)の意義如何ということ丈けで其れ以外何も憲法上の問題はなからである)尚本件の場合は論旨にいう憲法違反なりや否やを決する根據たる右「所持」の意義に付ては既に大法廷で詳しく判示して居り(昭和二三年七月二九日言渡同二三年(れ)第三九七號)それにより被告人の行爲が「所持」に該當することは明らかであるから最高裁判所裁判事務處理規則第九條第四項によつても大法廷によらず當小法廷において裁判を爲し得べきものである。 |
| 参照法条 | 銃砲等所持禁止令1條,銃砲等所持禁止令2條,裁判所法10條1號,憲法31條 |