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最高裁判例詳細

事件番号 昭和23(れ)1005
事件名 窃盗
裁判年月日 昭和23年11月18日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
裁判種別 判決
結果 棄却
判例集等巻・号・頁 集刑 第5号409頁
原審裁判所名 東京高等裁判所
原審裁判年月日 昭和23年6月28日
判示事項 一 逮捕勾留後二ケ月目にした公判廷における自白と刑訴應急措置法第一〇條第二項
二 勾留と因果關係なき自白
三 憲法第三六條にいわゆる「殘虐な刑罰」の意義と刑の執行猶豫の言渡をしない判決
裁判要旨 一 本件事案は被告人の他に共犯者五名犯行回數六、被害者四名に上る相當複雜なものであるから、諸般の事情を考察すれば被告人が逮捕勾留された昭和二二年一二月一八日から二ケ月目に當る同二三年二月一八日の本件第一審第二回公判廷における自白は、不當に長く抑留若しくは拘禁された後の自白であると認めることはできない。
二 所論の昭和二三年六月二一日に開かれた原審第一回公判廷における、自白は右第一審第二回公判廷における自白と全然同一のものであること記録上明白なところであるから被告人の前示勾留と原判決の引用した原審公判廷の自白との間には因果關係がなかつたものと認めるのが相當であり、從つて原審公判廷の自白は、不當に長く抑留若しくは拘禁された後の自白に當らないといわなくてはならぬ。(昭和二二年(れ)第二七一號同二三年六月二三日大法廷判決參照)
三 憲法第三六條にいわゆる「殘虐な刑罰」とは、不必要な精神的、肉體的苦痛を内容とする人道上殘酷と認められる刑罰を意味し、單なる量刑の不當を指すものでないことは當裁判所の判例(昭和二二年(れ)第三二三號同二三年六月二三日大法廷判決)を示すとおりであるされば事實審たる原裁判所が刑法窃盜罪所定の刑期範圍内において懲役一年二月の實刑に處し執行猶豫の言渡をしなかつたからといつて、それが被告人側から觀て過重の刑であるとしても、直ちに所論のごとく、憲法第三六條にいわゆる「殘虐な刑罰」にはあたらない。
参照法条 憲法38條2項,憲法36條,刑訴應急措置法10條2項