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最高裁判例詳細

事件番号 昭和23(れ)1167
事件名 有毒飲食物等取締令違反
裁判年月日 昭和24年3月17日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
裁判種別 判決
結果 棄却
判例集等巻・号・頁 刑集 第3巻3号311頁
原審裁判所名 札幌高等裁判所
原審裁判年月日 昭和23年5月18日
判示事項 一 飲食物の外觀形態を與へられていない「アルコール」を飲食物に供する目的を以て販賣した行爲の擬律
二 過失犯における注意義務履行の期待可能と刑訴第三六〇條第二項
三 メタノールの鑑別が素人に困難であることについて證據説示の要否
四 有毒飲食物等取締令第一条第二項の「メタノール」の意義
裁判要旨 一 本件アルコールは前述のごとく社會通念上飲食物というに足る外觀形態を與えられたものではないから、飲食物等取締令第一條第一項を適用すべき場合に該當しない。そして「飲食物に供する目的を以て」販賣した事實を認定し右第二項を適用したのは正當であつて違法はない。
二 論旨は被告人Aの諸事情「少くとも被告人Aがかかる注意義務を認識し得たかどうか認識し得たとしてもその義務を履行するために適當な手段をとることが可能であるかどうか等が併せ判示せられねばならぬ」と主張する。しかしかかる事情は、舊刑訴第三六〇條第二項にいわゆる犯罪(過失犯)の成立を阻却すべき原由の範疇に該當するものと考へるを相當とする。
三 所論メタノールの鑑別が素人には困難であることは、原審裁判所に顯著な事實というばかりでなく、むしろ公知の事實というべきものであるから、證據によつて證明する必要がないものである、論旨は理由がない。
四 有毒飲食物等取締令第一条第二項にいわゆる「メタノール」とは、一〇〇パーセント又はこれに近い純度の高いメタノールだけを指すものではない。
参照法条 有毒飲食物等取締令1條1項,有毒飲食物等取締令1條2項,舊刑訴360條2項