| 裁判要旨 |
按ずるに原判決は本件拳銃の「主要部分の不足、破損あるにおいては彈丸發射の機能を有しないものといわなければならない從つて右拳銃は銃砲等所持禁止令第一條同令施行規則第一條にいわゆる銃砲に當らない」と判示しただけで判示拳銃は容易に修繕し得るものなりや否やの點について判斷を示していない、思うに原審においては犯行當時所持していた拳銃が彈丸發射の機能を有しない以上前記禁止令第一條並に同令施行規則第一條の鉄砲に當らないと考えたものと認め得る。しかし右禁止令同令施行規則にいわゆる鉄砲は、何等の故障がなく何時でも彈丸を蒙射し得る機能を有するものだけを指すのではなく故障があつても容易に修繕することができ、修繕すれば彈丸發射機能を回復し得るものをふくむと解すべきであるから、原審においては、現在容易に判示主要部分の不足を補充し、且つ破損部分は修繕し得るものなりや否やの點について審理判斷をとげなければ、本件の拳銃が右禁止令第一條並びに同令施行規則第一條のいわゆる銃砲に該當するや否やを決することはできないわけである。しかるに原判決は所論のように法令の解釋を誤り此點についての審理を爲さない違法があるから、破棄をまぬかれない。 |