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最高裁判例詳細

事件番号 昭和24(つ)31
事件名 正式裁判請求事件に関する抗告棄却決定に対する抗告
裁判年月日 昭和24年9月19日
法廷名 最高裁判所大法廷
裁判種別 決定
結果 その他
判例集等巻・号・頁 刑集 第3巻10号1598頁
原審裁判所名 長野地方裁判所
原審裁判年月日 昭和24年3月12日
判示事項 一 被告人の辯護人に對する訴訟行為の委任と憲法第三七條第三項
二 略式命令に対する正式裁判請求を棄却した簡易裁判所の決定に対する抗告を棄却した地方裁判所の決定に対し特別抗告が申立てられその理由があるときの最高裁判所の処置
三 辯護人による正式裁判の請求と辯護人の代理
裁判要旨 一 憲法第三七條第三項は「刑事被告人は、いかなる場合にも資格を有する辯護人を依頼することができる。被告人が自からこれを依頼することができないときは國でこれを附する。」と規定しているので被告人は刑事訴訟法上被告人に許される訴訟行為についてはその性質上被告人自身でなければできないものを除いては、之を辯護人に委任することができるものと解すべきである。
二 簡易裁判所が略式命令に対する正式裁判の請求を不適法として棄却した決定に対して申立てた抗告を棄却した地方裁判所の決定に対する特別抗告を理由あるものと認めたときは、最高裁判所は、原決定と共に簡易裁判所の決定をも取り消し、抗告事件を簡易裁判所に差戻すべきである。
三 刑訴應急措置法第二條に明示する如く、舊刑事訴訟法は日本國憲法制定の趣旨に適合するように解釋すべきことは當然であるから、被告人は舊刑事訴訟法上略式命令に對する正式裁判の請求をするについても、資格を有する辯護人に依頼することができるものと解釋しなければならない。そして被告人は特に、正式裁判の請求をすることを依頼する旨明示しなくても略式命令を受けた被告人が自からの被告事件について、辯護士たる辯護人に辯護を依頼したときは、正式裁判の請求をすることをも依頼したものと見るのを相當とするから、かかる場合その辯護人は被告人を代理して被告人のため正式裁判の請求をすることができるものといわなければならない。その際被告人の代理であることを明示することは必ずしも必要とするものではなく、辯護届、正式裁判請求書等一件書類によりその趣旨が看取できれば足りるものである。(昭和二三年(れ)第二七四號同二四年一月一二日大法廷判決判例集第三巻第一號第二〇頁参照)
参照法条 憲法37條3項,憲法32條,舊刑訴法46條,舊刑訴法39條,舊刑訴法528條,旧刑訴應急措置法528條,刑訴應急措置法2條