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最高裁判例詳細

事件番号 昭和25(あ)739
事件名 食糧管理法違反、物価統制令違反
裁判年月日 昭和25年9月28日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
裁判種別 判決
結果 破棄差戻
判例集等巻・号・頁 刑集 第4巻9号1848頁
原審裁判所名 札幌高等裁判所
原審裁判年月日 昭和25年1月30日
判示事項 農林省告示の改正にあたり「菜豆」を「いんげん」とすべきを誤つて「なたまめ」と公示された官報の正誤手續と正誤の日以後になした食糧管理法違反罪に對しその正誤された告示を適用することの可否
裁判要旨 本件「テボー」(手芒ともいう)は所謂雑穀中の豆科に屬する「いんげん」「うづら」「菜豆」等の名稱で呼ばれるものの内の一つであつて、昭和二二年五月一日農林省告示第五八號により「菜豆」の名で食糧管理法上の主要食糧としての雑穀に指定されたものであることは原判決の説示するとおりである。そして、右告示第五八號には「一、食糧管理法施行規則第一條の五の農林大臣の指定する雑穀、(一)大豆、小豆、豌豆、菜豆、蠶豆、・豆、縁豆、蕎麦、燕麦、粟、稗、黍、玉蜀黍及び蜀黍」と規定されていたが、同年一二月三〇日農林省告示第一九六號を以てこれを改正するに當り、前の告示中の漢字をなるべく平假名書に改める際右告示中の「菜豆」を「いんげん」とすべきを誤りて植物學上の系統的分類を異にする「なたまめ」と誤記し、その誤記の侭儘官報に掲載せられ、後日その誤記を發見し昭和二三年四月七日附官報正誤欄に農林事務官の名義で、昭和二二年一二月三〇日農林省告示第一九六號中六の(中略)四行目「なたまめ」は「いんげん」(中略の誤りと正誤掲載されたものであることは、食糧廳總務部長の回答書に徴し且つ前記昭和二二年農林省告示第五八號と同年同省告示第一九六號とを對比し既に主要食糧に指定された「菜豆」を削除して新らたに「なたまめ」を指定する實質的理由のないことに鑑みてこれを認定するに充分である。そして、官報に公示するがごとき公示手續上の過誤は、農林事務官においてこれが正誤の手續を執ることは正當であつて、少くとも官報正誤の日以後における本件「テボー」の輸送委託をした行爲はその正誤された告示が適用されるものといわなければならない。
参照法条 昭和22年5月農林省告示58號,昭和22年12月農林省告示196號,食糧管理法11條